私はスマホである。名前はまだない。 私のご主人様、三十八歳働き盛りの男性システム... もっと見る

私はスマホである。名前はまだない。 私のご主人様、三十八歳働き盛りの男性システムエンジニア三村良は死んだ。 刺殺である。 彼のスマホである私も同時に刺し貫かれ、バッテリが爆発して死んだ――ハズだった。 私は、異世界に転生していた。 子爵令嬢だった私は、徐々に、私がご主人様のスマホだったことを思い出したのである。 悪い生活ではなかったけれど、ご主人様のいない世界に、特別な思い入れもない。 だから成長し、行儀見習いのため王宮の侍女として働くことになっても、それを拒否することはなかった。 でも、王都へと到着したとき、私は出会ってしまった。 前世で私のご主人様だったはずの人物、ミムラと名乗る、十五歳ぐらいの少年と。 私はこの世界に転生して初めて、胸がときめいた。 それは、私の前世が彼のスマホだったからなのか、それとも――。 ただ、私はやがて知ることになる。 これは、ただそれだけで説明できる事態ではないのだと。 街で出会った彼のことを思いながら、王宮での仕事に精を出していた私は、さらに出会ってしまう。 私の運命をさらにかき乱す、別の存在と。

突然次々に起こり始めた、不可解な事件。被害を受けた者の腕に必ず現れる文字。その文... もっと見る

突然次々に起こり始めた、不可解な事件。被害を受けた者の腕に必ず現れる文字。その文字がどういう意味なのか。それは、本人が一番よく知っている。——教えてやる。お前が一体何をしたのか。味わえ。※多少残酷な描写があります。

大学の助教の仕事を知っていますか？学生でも教授でもない助教の仕事は多岐に渡り、僕... もっと見る

大学の助教の仕事を知っていますか？学生でも教授でもない助教の仕事は多岐に渡り、僕の毎日はてんやわんや…。しかも、実は僕には魔法研究者として失格の烙印を押されかねないある秘密があり…。これは国立魔法大学の助教として働く僕の、夢と魔法と雑務にまみれたちょっとあたふた、日常系お仕事ファンタジー。1話1000字程度のお手軽な読み物です。19/12/13　タイトルを追加しました。

猛吹雪が吹き荒ぶ世界の最果てと呼ばれる極寒の地で、今世界の存続を賭けた戦いの火蓋... もっと見る

猛吹雪が吹き荒ぶ世界の最果てと呼ばれる極寒の地で、今世界の存続を賭けた戦いの火蓋が切って落とされようとしていた。全身を巨大な黒い異形の鎧で覆う魔女に対するのは、厳つい顔をした4人の男達。世界を混乱に陥れた邪悪な魔女を討伐する為に召集されたこの勇者一行は、平均年齢凡そ124歳というとんでもなく高齢の討伐隊であった────。これは呪われた力を持って生まれたお姫様と、居場所を失ったかつての英雄達の物語。※別サイトにも投稿しています。

『サラサラと泡を数えるレモネード　那由多を超えれば答えが見つかる』おしゃべりな彼...

　ウィザードリィ・ゲーム。　それは、魔法士たちが織りなす魔法競技。　魔法という概... もっと見る

　ウィザードリィ・ゲーム。　それは、魔法士たちが織りなす魔法競技。　魔法という概念が認知された架空の現代。魔法士たちが技術を競い合う、ウィザードリィ・ゲームが興行として人気を集めていた。　第一部　まだ青き出藍の鏡　かつて神童と呼ばれた少年、久能シオンは、四年前の事故の後遺症で、魔法士としての実力の大半を失っていた。その頃の情熱を失いながらも、未練がましく魔法学府の末席を汚していたシオンは、ある日、ファントムの少女である七塚ミラから声をかけられる。「――ウィザードリィ・ゲームで、わたしを一番にしてください！」　ミラのお願いを初めは断ったシオンだったが、彼女のひたむきな姿に惹かれ、ゲームに参加することになった。　これは、かつての実力を失った少年と少女が、再起を図るの物…続きを読む

冬休みの宿題は、三学期に作る『スライドショー』のテーマを決めることだ。そんなもの... もっと見る

冬休みの宿題は、三学期に作る『スライドショー』のテーマを決めることだ。そんなもの、すぐに決まるわけじゃないし、爆然としすぎていてわからない。そんな時、ふと思いついたのが『二十年後の自分』。二十年後ってずいぶん先だけど、考えてみるとすぐなのかもしれない……。

漫画家になることを密かに夢見るヲタク喪女・寺内敦子は高校2年生。一年後に大学受験... もっと見る

漫画家になることを密かに夢見るヲタク喪女・寺内敦子は高校2年生。一年後に大学受験を控え、進路に悩んでいる。二学期も終わろうとしている頃、そんな敦子に学校のアイドル七條翠が話しかけてきて、クリスマスに一緒に遊びに行く約束をするが……

ネット小説ならではの、商業作品では読めないものを書きたいと思い『帰郷』を書きまし... もっと見る

ネット小説ならではの、商業作品では読めないものを書きたいと思い『帰郷』を書きました。4000文字程度のショートショートストーリーです。(文庫本の5ページ程度。3〜4分もあれば読めるかと)父と息子というのは、嫌が応にも似てしまうものであり、また娶る女も似るものなのだろうな、と私は思います。この作品の他にも、いくつかのショートショートストーリー、中編作品を投稿しておりますので、文章、表現、雰囲気、そのどれかを気に入ってくださったならば、それらも読んでいただけると幸い。

　あたしはしあわせだった。　とてもとても。　しあわせだったのよ。　小説よりは詩に... もっと見る

　あたしはしあわせだった。　とてもとても。　しあわせだったのよ。　小説よりは詩に近いかもしれない、すべりこみの同題異話SR『微笑みを数える日』２作目です。https://kakuyomu.jp/user_events/1177354054892611642　１作目のシリアスVer.はこちらhttps://kakuyomu.jp/works/1177354054892611949　にぎたさんの自主企画『お化けのお話募集⑦』にも参加しています。https://kakuyomu.jp/user_events/1177354054893284323

特別な日には、こんな奇跡があってもいいよね。...

「ボイン好きなオークおじさんのメリークリスマス」というお題で勝手に書いてみた。登...

彼女が海に捨ててきたものは彼との思い出のすべてだった……。...

元最強スパイだったメイドは生きがいを見つけた。ありとあらゆる手段を使って推しカプ...

——どうして彼女は———どうして彼は——会社をクビになった男の出会いの物語です。...

　非力で気弱な少年はその日、邪神の力を抑える為に生贄となった少女を救うべく、神と... もっと見る

　非力で気弱な少年はその日、邪神の力を抑える為に生贄となった少女を救うべく、神と名乗る少女によって不老不死となった。　全ては１００年後。その為だけに、ただその為だけに。 　ストーリーのシリアス度　★★★★☆　文体の堅苦しさ　　　　　★★★★☆　ギャグ・コメディ要素　　★★☆☆☆　切なさ　　　　　　　　　★★★★★（あくまで当社比による自己評価となります）

ショートショート。SFであり、ミステリであり、ホラーです。...

あのひとを追っていた「僕」のひと幕。小さなころはきっと、お姉さんに手を引かれてい... もっと見る

あのひとを追っていた「僕」のひと幕。小さなころはきっと、お姉さんに手を引かれていたこともあったのだろう。こういうことって、たぶん色んなところで起こっているんじゃないかな。するっと読める掌編。あとがき：https://kakuyomu.jp/users/Tuyuri_N/news/16817330660818801234

あのひとを追っていた「僕」のひと幕。小さなころはきっと、お姉さんに手を引かれてい... もっと見る

あのひとを追っていた「僕」のひと幕。小さなころはきっと、お姉さんに手を引かれていたこともあったのだろう。こういうことって、たぶん色んなところで起こっているんじゃないかな。するっと読める掌編。あとがき：https://kakuyomu.jp/users/Tuyuri_N/news/16817330660818801234

　親族に〝ある秘密〟を知られてしまった資産家の苦悩を描く、例えるなら江戸川乱歩の... もっと見る

　親族に〝ある秘密〟を知られてしまった資産家の苦悩を描く、例えるなら江戸川乱歩の『パノラマ島奇談』にも似た、主人公が追い詰められる系サスペンスです……表向きはｗ〈あらすじ〉　大企業の筆頭株主ながら、経営は叔父に任せて家に引きこもる若き資産家・衛院武留。　だが、半還暦に当たる30歳を迎えようとしていたある日、彼のもとに「オマエガ バッタモン デアルコトヲシッテイル」という脅迫状が届く。　犯人はどうやら親族の中にいるらしく、半還暦祝いのパーティーで何か仕掛けてくるつもりのようであるが……。　秘密を知られてしまった主人公の、予断ならない誕生日が始まる……。