コンビニバイトの夜勤帰り、ヤンキーに絡まれた玲子は『黒のライダー』光太郎に助けら... もっと見る

コンビニバイトの夜勤帰り、ヤンキーに絡まれた玲子は『黒のライダー』光太郎に助けられて一目惚れしてしまう。 しかし一か月後、そのことを夜勤仲間で親友の愛結実にバレてしまう。玲子は深夜テンションで告白を決行することになるが……。

火の国と呼ばれているコウカラへ嫁いできた紫樹。夫への思いが変わりつつあることに、...

「ねぇ、お稲荷さん。僕、この性格を直したいです。お願いします。そして、本当の家族... もっと見る

「ねぇ、お稲荷さん。僕、この性格を直したいです。お願いします。そして、本当の家族が居るなら、教えて欲しいです」　いじめられっ子で、気弱な性格が嫌になっていた槻本翼は、いつも通っているお気に入りの場所、伏見稲荷大社のお稲荷様に、その性格を変えて下さいと願った。　そして、記憶の無い自分に本当の家族がいるのなら、その人達にも会いたいとも願う。　しかし、願いを叶えてくれた様に見えた２体の妖狐が、彼を美少女の妖狐に変えてしまい、突然嫁にすると言い出してきた。　そんな中で、妖狐として悪い妖怪退治をする事になり、自分の中にとてつもない力も眠っている事に気が付いた。更には、その失った記憶の中では、この２体の妖狐と会っていたかも知れない事実も出てくる。　新たな友達に、大切な人達も増えていき、…続きを読む

風景の半分を、満開の桜が陽の光をあびながら輝いています。凍てついた空気も、蕾が芽... もっと見る

風景の半分を、満開の桜が陽の光をあびながら輝いています。凍てついた空気も、蕾が芽吹くたびに温めてくれたようです。ぼくは今でも鮮明に、あのときのことを覚えています。初めて手をつないで歩いた、川べりの桜並木。この丘の上も、あのときと同じように薄桃色に輝いています。

恋人の郁美からオペラが見たいからイタリアに行こうと誘われた。だけど僕は飛行機がい... もっと見る

恋人の郁美からオペラが見たいからイタリアに行こうと誘われた。だけど僕は飛行機がいやなんだ。あんな鉄の塊が飛ぶなんて信じられない。それにどうせ、テレビでなんか見て感化されたんだよこいつは。付き合って三周年なのは認めるけれど、わざわざイタリアに行かなくたってオペラはあるよ。このオペラなんて食べられるんだよ。これで何とか手を打ってくれないかなぁ。

あなたが生きていくのに大切なものは何ですか？日常に溶け込んで気付かないものに気づ... もっと見る

あなたが生きていくのに大切なものは何ですか？日常に溶け込んで気付かないものに気づく。それはとても大切なこと――日常に溶け込んだ大切なものを、たまには探してみるのも良いかもしれない。見慣れてしまった夫の顔と、それを見る妻の日常ラブストーリー。

彼は、毎日ご飯を作る。愛する、小さな我が姫の為に。彼は、毎日仕事をする。上司には... もっと見る

彼は、毎日ご飯を作る。愛する、小さな我が姫の為に。彼は、毎日仕事をする。上司にはいびられ、馬鹿にされ。ひたすら、仕事にいそしむ。雨が降ろうが嵐が来ようが彼は、それでも毎日ご飯を作る。それが最愛の人が夢見た事だから。

俺は昔から料理が得意で、将来は料理の道に進むつもりだった。だけどいつからか妹が料... もっと見る

俺は昔から料理が得意で、将来は料理の道に進むつもりだった。だけどいつからか妹が料理の腕をメキメキと上げていき、埋めようのない才能の差を突き付けられていた。妹に負けるという屈辱を味わいながらも、俺は料理自体は嫌いになれないでいた。

一人暮らしをしている女子大生⋅天本蓮実の元に、ある日突然見たこともないイケメンが... もっと見る

一人暮らしをしている女子大生⋅天本蓮実の元に、ある日突然見たこともないイケメンがやって来た！彼曰く「あなたの祖父の頼みで、ここに暮らすよう言われました」って、この家！？私一人暮らしなんですが！？冷たく毒舌な異性と同棲なんてとんでもない！と追い出しにかかるも、素晴らしくおいしい料理の前に撃沈。なぜか始まった奇妙な同棲生活だったけれど、次第に二人は心を通わせていく―――。

人によって、「最高のご馳走」の中身は違うだろう——。　何万円もするフルコースは、... もっと見る

人によって、「最高のご馳走」の中身は違うだろう——。　何万円もするフルコースは、美味しいに違い無い、きっとハズレじゃないだろう。三ツ星レストランで出てくるものなら、それもきっと美味しいだろう。　けどね……、三百円でも買える、「最高のご馳走」も時にはあるんだよ——。　　　　　＝＝【美味しい話】コンテスト中間審査通過作品＝＝

「飛瀬、炊飯器には、無限の宇宙レベルの可能性があるんだ」そう言い切って背筋を伸ば... もっと見る

「飛瀬、炊飯器には、無限の宇宙レベルの可能性があるんだ」そう言い切って背筋を伸ばしてスイッチを押す、小関と私の美味しい話。肉じゃが、炊き込みごはん、いかめし、ジャーマンポテトにチーズケーキやちぎりパン。パスタのソースやパスタそのもの。どんなものだって、炊飯器があればなんとかなるかもしれないじゃないの。--- 富士見Ｌ文庫×カクヨム　美味しい話＆恋の話　短編小説コンテストの、「美味しい話」部門にエントリー中です。

付き合って五年、同棲して三年。二十九歳のなる私は、結婚を意識し始めていた。だが、... もっと見る

付き合って五年、同棲して三年。二十九歳のなる私は、結婚を意識し始めていた。だが、彼はプロポーズをする素振りがない。年末に些細なことがきっかけで、マンションを飛び出した私は、そのまま実家へと向かう。何年振りかで実家の気楽さを満喫する私の前に、彼が現れた。

――或る男の重たい心の話――熱情は砂漠に似ている。恵みの雫は瞬く間に熱砂に吸い込... もっと見る

――或る男の重たい心の話――熱情は砂漠に似ている。恵みの雫は瞬く間に熱砂に吸い込まれて、まるで夢幻のようだ。乾いた空を見上げて雨を乞う、さながら彼は仙人掌のごとく。＊＊＊＊＊百人一首〇四三（権中納言敦忠）逢ひ見ての　後の心に　くらぶれば　昔は物を　思はざりけり◦◦◦ 現代語訳 ◦◦◦　恋しい人とついに逢瀬を遂げてみた後の恋しい気持ちに比べたら、昔の悩みなど、何ほどのこともなかったのだなあ。こちらの作品は、『百人一首アンソロジー さくやこのはな』の、参加作品だったものです。素敵な企画に参加できましたこと、嬉しく思います！

蝉丸大輔（せみまる・だいすけ）は、一年生にして私立百人高校の「生徒生活向上委員会... もっと見る

蝉丸大輔（せみまる・だいすけ）は、一年生にして私立百人高校の「生徒生活向上委員会」、通称・雑用委員会の委員長である。生徒からの小さくもめんどくさい依頼に振り回される彼の元に舞い込んできたのは、学年一の美少女からの依頼。「私のカバンにいつの間にか入ってた、正体不明のプレゼントの贈り主を見付けて」蝉丸が駆け回っているその裏で、プレゼントを狙う危険な人物が密かに学校内に侵入してきて……！？スラップスティック・学園コメディ！

「いけず」意地悪、と花乃は呟いた。鼻の奥がつんとする。花乃の顔を覗き込んで、沖田... もっと見る

「いけず」意地悪、と花乃は呟いた。鼻の奥がつんとする。花乃の顔を覗き込んで、沖田が笑う。「そこは、おおきにって御礼してくれるところだろう？」胸を病んだ沖田総司と、彼の世話を言い付かった花乃。沖田は食が細く、偏食家で我儘で、花乃を困らせる。一八六五年、京都にて。ほのかな想いを寄せる剣士の為の、町娘の御料理奮闘記。＊＊＊富士見L文庫×カクヨム　短編小説コンテスト「美味しい話」にて受賞いたしました！短編集『飯テロ』に収録されます（2017/12/15発売）沖田総司と花乃の本編『幕末レクイエム―誠心誠意、咲きて散れ―』https://kakuyomu.jp/works/1177354054882222562

「たまにはさ、二人で飲みにでも行かね？」会社がお盆休みに入った初日。私に届いたの...

私、高木彩（たかぎあや）は困っています。小学校に入って初めての発表会。１年生は歌... もっと見る

私、高木彩（たかぎあや）は困っています。小学校に入って初めての発表会。１年生は歌とダンスをすることになりました。毎日の練習は楽しいのですが私には１つだけ困っていることがあります。隣の中澤君のやる気が全然ないのです。発表会が２人の関係を変化させる。２人の結末は……？『富士見L文庫×カクヨム 美味しい話＆恋の話 短編小説コンテスト　最終選考大賞作品』

カレー大好き・篠塚と同居人の希純。彼らのやりとりは、どう考えても、……変態の域を...

牡蠣には当たりがあるという。通常それはいわゆる食あたりであり、一般的に、この当た...

町の外れ、森の始まり。小さな塔が建っていました。一見、小さな塔です。しかしその地... もっと見る

町の外れ、森の始まり。小さな塔が建っていました。一見、小さな塔です。しかしその地下には、広大な空間が広がっています。おびただしい数のしゃれこうべと共に。ここは骸骨堂。死者が眠る塔を管理しているのは、ひとりの少女でした。